トッケビって変わった名前ですね。
このトッケビの意味や、死神などの神様について調べてみみました。
また、気になる「トッケビ」のロケ地&合わせて見たいおススメドラマも紹介しております!
トッケビの正体は一体何?
私が知ってるトッケビは日本で言うと「鬼」みたいなイメージであった。
実際韓国でも子供たちの絵本に出てくるトッケビは鬼のように角があり、こん棒を振りかざしているのが一般的なイメージ。
このドラマの中でもウンタクが本屋でトッケビに関する本を探して読んでいるが、トッケビは上のイラストな姿、形をしている。
しかしこれらのイメージは実は日本の植民地時代に、日本から韓国へ伝わっていったということを私も今回調べてみて初めて知りました。
本来韓国にて昔から伝来してきた民話の中では、トッケビは図体の大きな人間の男性の姿をしている妖精(妖怪)、又は怪力を持つ鬼神(キシン)だと言われてきました。
韓国では人が死んだ後に残る霊魂(幽霊・おばけ)のことを鬼神(キシン)と呼びますが、鬼神(キシン)にはもう一つの意味があり、人々に禍と福をもたらす神霊のことを指しもする。後者がトッケビの概念に近いと思う。
鬼の持つこん棒は「トッケビ・パンマンイ」といって日本で言うと「打ち出の小槌」みたいなもので、振ることによって色々なお宝が出てくる。
ドラマの中でもトッケビはこのパンマンイを使って金を出し、大きな富を築いた。(ドラマではトッケビの家臣の家系が財閥と言う設定)
韓国で一番有名なトッケビの昔話
ある青年が日暮れ時に峠道を超えようとしていたが、突然鬼が現れ自分に相撲で勝たないと道を通さないと言ってきた。
青年は鬼と相撲をしたが、到底勝つことが出来なかった。それで青年は知恵を働かせ、「あ、日が昇ってきた!」と叫んで鬼がびっくりしたすきをぬって、鬼を押し倒した。
青年は気を失った鬼を近くの木に縄で結び付け、急いで峠を通り越した。次の日、日が昇った後青年は鬼のことが気になり、鬼に出会った木の下に行ってみた。
すると木には血がついたほうきが縛りつけられていただけだった。
なるほど!ウンタクがトッケビの剣を抜く話になるたびに、「おじさん、この剣を抜いたらほうきにかわるんじゃないでしょうね?」と言っていた理由がわかりましたね。
ドラマに出てくる神たち
死神
死神のことを韓国語では「チョスンサジャ(あの世の使者)」と呼びます。
死んだ人を迎えに行き、あの世へと案内する役割を持つ。
韓国では死神と言う表現はなく、閻魔大王の下で働く差使(チャシャ:昔罪人を捕まえるために派遣されていた使者)が死神に該当するといいます。
閻魔大王が上司なら、差使(チャシャ)はその下の末端の部下と言うわけだ。
なので実質上の権力は全く無く、死んだ人がいくら助けてくれ、生かしてくれと頼んでもどうにか出来る力はない。
このドラマの中でも死神たちは、同じ帽子とスーツを着たサラリーマンのイメージで登場しており、 名前も皆同じ「キム・チャシャ(差使)」で、少し気の毒にもなってくる。前世で罪を犯した者が死神となるという設定で、前世の記憶がないのが特徴。(ドラマの中では他人の記憶を操作できる。)
三神(又は産神)
時には物売りのおばあさん、時には真っ赤なスーツが似合うセクシーなお姉さんとして登場する三神(又は産神)という神様がいる。
三神とは人間の出産を助け、産母と赤ちゃんの健康を守り、子供の誕生を望む女性に赤ちゃんを授ける神様である。
又人間の寿命と健康を司るということで神様の中でもかなり上のランクの存在らしい。(だから偉そうにキム・シンに忠告してたんだ!)
韓国の神様の中にも階級があるらしい。
キム・シンは人間にとっては神のような存在だが、もともとは人間だった。
そのキム・シンを鬼神(トッケビ)にした神が更に上にいる。
名前が出てこない神様
この神様の名前は出てこないが、普段は蝶々のシンボルとして登場する。
又、ドラマの後編ではユ・ドクファの体を借りてキム・シンと死神の前に姿を現わす。
赤いスーツを着た三神と一緒にお酒を飲んでいる姿を見ると、どうも三神よりも位が高いような感じがするが…。(三神が彼に丁寧語を使っている。)この神様も一番位が高い神様だというにはどうも違うような気がする。あまりにも気まぐれで人間っぽい。 結局この神様は900年の時を経て、キム・シンと死神の前世のわだかまりを解決するのに決定的な役割をすることになる。(二人を一緒に住まわせたり。)
このドラマに出てくる神様たちは人間に近い感情を持つ人格のある存在として登場している。そして人間を見守りつつ、たまに介入もするが、基本的には人間が自らの意志によって運命を選択できる余地を残しているような気がする。
トッケビの結婚式に出てきたお水「井華水」とは何だろう?
ドラマの中でキム・シンとウンタクがそばの花畑での幻想的な結婚式で、井華水(チョンファス)という水を汲んできて結婚の誓いを立てる場面が出てきました。
明け方に井戸から汲んできた清らかな水を井華水(チョンファス)と言い、昔から韓国の女性たち(母、祖母)はこのように一杯の水を祭壇にそなえ、神に祈祷をささげたりする慣習があったらしい。
たまにこういったシーンが韓国のドラマの中に登場するということなので、次回からはきちんと注目してみようと思う。
「トッケビ」と似た設定のドラマ「ホテル・デ・ルーナ」
トッケビを見ていて思ったこと。韓国で去年の夏(2019年)放送されていた「ホテル・デ・ルーナ」という作品と非常によく似てる!
トッケビが実は2016年に放送されていたため、デルーナの方が真似したと言えば真似したわけなのだが…。(私がトッケビを今になって見たのが悪い。)
「ホテル・デ・ルーナ」は死んだ人たちがあの世に行く前に滞在する場所。
そのホテルの社長で、IUが演じている「チャン・マンウォル」というキャラクターも高麗時代から1300年の歳月を不滅の人生を生きてた。
マンウォルにも解決しなくてはいけない前世からのしがらみがある。
ホテルの支配人として雇用することになったヨ・ジングが演じる「ク・チャンソン」との出会いを通して、マンウォルの前世での傷が癒されていく。色々な面で設定が「トッケビ」とかぶる内容であるが、登場人物の個性やストーリーなどは全く違うため、これはこれで十分に楽しめる。
トッケビみたいなファンタジー・ラブロマンスが好きな人たちにおススメです。
トッケビを見たい人に勧めたい映画
「神と一緒に」という韓国で大ヒットした作品。
死神や死後の世界に興味がある方には是非おススメ!壮大な死後の世界を描くCGでも話題になった。
出演:チャテヒョン、ハジョンウ、チュジフン、キムヒャンギ
トッケビ素敵なロケ地
「モミジの国」とウンタクが呼んでいたカナダ。
トッケビが所有しているホテルが見渡せる光景がとても美しく印象的でした。
こちらケベックにあるクイーンズ公園とのこと。カナダってこんなに綺麗だったんだ~と感激しました。(行ってみたい…しかし遠いTT)
カナダにて主人公の二人が美味しそうに牛ステーキを食べていたレストランは、実は私の住んでいる地域にあるアンティークカフェでした!
名前は「カフェZINO」といって京畿道パジュに位置しています。
(ソウルから車で1時間)このカフェは財閥ユ会長の自宅シーンでも使われていたそう。
こちらなら私のうちからも車で30分くらいで行けるとのことなのでいつか是非訪問してみたいです。
ソウル近郊の観光地としてパジュはお勧めです。(地元アピール^^:)
「英語村」、「ヘイリ芸術村」、「パジュ出版団地」などが韓国人にも人気の観光地です。パジュへのバスはソウルの弘大駅前から2200番バスが出ておりますので、ソウル以外の場所をご訪問してみたい方、どうか是非立ち寄って見てくださいね。
カフェ地図
https://store.naver.com/restaurants/detail?id=13534638
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「トッケビ」はU-NEXTで動画を配信しています。1か月無料視聴できるサービスもあります。
- 韓国放送期間: 2016年12月2日~2017年1月21日 tvNにて放映
- 韓国での視聴率:20.5%ニルスンコリア最高視聴率
- 第53回百想芸術大賞脚本家賞 最優秀演技賞
- 脚本:キム・ウンスク「太陽の末裔」「相続者たち」
- 演出:イ・ウンボク、グォン・ヒョクチャン、ユン・ジョンホ
- 出演者:コン・ユ、キム・ゴウン、イ・ドウンク、ユ・インナ
- ファンタジーラブロマンス
- 16話
- 韓国公式サイト:tvN
全体評価:8.5(キャスト:10/シナリオ:10/感情移入:6/演出:8)
最後に
このドラマの主人公たちはそれぞれ、人間の力ではどうしようもない境遇にぶつかる。
トッケビは恩讐に殺された上に900年と言う不滅の人生を生きることになる。
ウンタクもトッケビによって命を与えられこの世に誕生はするが、結局は幸せもつかのまに命を失うことになる。
王であるワン・ヨも自らを殺した罰として死神として300年の期間を生きることになるが、現世で死神と人間の身分でサニー(王妃)と再会しても、結局現世では結ばれない。一見、神によって与えられた運命があまりにも過酷で不幸な運命のように感じるが、ドラマのふしぶしでは常に、「人間には自分で自分の運命を選択していくことが出来る」というメッセージが込められている。
文:sui