JTBC開局10周年記念特別ドラマ
我々の生きる世界にその存在を隠し生きている何かを明らかにしようと、天才工学者と危険な道を逆行し彼を助けようとする救助者の旅程を描いた、ファンタジーミステリードラマ!
“私があなたを救うことは、あなたが世界を救うことなの”ジョ・ウンス×パク・シネ<シーシュポス:the myth>
今回はJTBC開局10周年記念で制作された韓国ドラマ「시지프스:the myth」 (シーシュポス:the myth)についてお届けします。
「시지프스:the myth」 (シーシュポス:the myth)はファンタジーとアクションがテーマの作品で、まず数十秒のティーザーからドラマとは思えないスケールの大きさに驚く方が多いのではないかと思います。
主演の演技派俳優チョ・スンウが初のファンタジー作品に出演するという点でも大変興味深く、パク・シネとどんなケミを見せてくれるのか韓国内でも大きな期待が寄せられているドラマです。
そんな韓国ドラマ「시지프스:the myth」 (シーシュポス:the myth)のあらすじや見どころをお伝えしていきます!
「シーシュポス」のあらすじ
不慮の事故で10年前に兄を失った後トラウマに苦しむハン・テスル(チョ・スンウ)。偶然出くわした飛行機事故にてテスルは思いがけない真実を導くことになる。
この世の中には我々だけが生き残っているのではなかった。“密入国者”と呼ばれる、この世の中に招待されることのなかった存在が我々の間に正体を隠して生きている。
彼らは友か、それとも敵か。
テスルを助けに来たという女戦士・ソヘとともに、その裏に隠された陰謀を暴き出し兄を救うための旅に出る。
利己的な天才ハン・テスルと過激な手法でテスルを守ろうとするソへ。到底共存不可能当だとみられる2人の旅が始まる。
カン・ソへ(パク・シネ)を送り出す父は、ソヘに注意事項を説明する。
“到着したら…まずはすぐさま走れ。次に、誰のことも信じるな。最後に、ハン・テスルには会ってはならない。”
そう言って涙ながらに別れる父とソヘ。
そうして到着したソヘは大きなスーツケースを守りながら走り、何者かに追われるソへは逃避を開始する。
カン・ソへ(パク・シネ)を送り出す父は、ソヘに注意事項を説明する。
画像引用:jtbc
一方で、サイパン発韓国行きの飛行機に何かが追突し墜落の危機に!
乗務員も乗客もパニックに陥る中、一人だけ冷静な男がいた。
『クォンタム&タイム』代表のハン・テスル!共同代表のエディ・キム(テ・イノ)に遺言まで残す余裕を見せながら飛行機を修理し無事に着陸させ国民のヒーローになるが、『クォンタム&タイム』共同経営者のエディ・キムは会社に関心を持たず死んだ兄を忘れられず睡眠薬を過剰に摂取し未だにトラウマを抱えるテスルに心理相談を受けるよう説得する。
仕方なくテサンは友達であり精神科医のキム・ソジン(チョン・へイン)を訪ね、ソジンに兄の最後の姿についての話をし始める…。
今から10年前、その日は『クォンタム&タイム』がナスダック上場のパーティの日だった。その場に似合わない服装のまま突然やってきた兄のテサンは、“自分たちの中に違う何者かが隠れながら生きている。そいつらがお前を探している。”と訴えていた。
テスルはテサンを相手にせず追い返すが、その後テサンは冷たい遺体となって帰ってきてしまったのだった。
自分が成功した背景には兄の存在も大きかったのに、感謝の言葉一つ言えずに死に別れてしまったことを毎日考えてしまうと話すテスル。
“兄貴が生きて戻ってきてくれたらいいのに…会いたい。でも無理だろ?”
帰り道、事故に遭った飛行機に搭乗していた副機長に遭遇する。
どこか様子のおかしい副機長から謎のUSBを渡されるテスル。
副機長に渡されたUSBの中身を見てみると、そこには事故当時の映像が記されていた。
飛行機事故はバードストライクが原因だと言われていたが、映像には黒い四角の物体、よくみるとスーツケースのようなものがぶつかっていたことが確認できた上、その映像には死んだはずの兄・テサンの姿まで映し出されており驚きを隠せないテスル。
一方、ソヘはたまたま出くわしたソン(チェ・ジェソン)の家で食事をしていたところテレビのニュースでテスルのことを知り、『クォンタム&タイム』社に電話をかけ自動応答サービスに向かってテスルに忠告をする。“スーツケースは絶対に開けてはいけない”と。
しかしその頃、テサンはまるで兄を探すかのように夢中で飛行機の落ちた軌道から落下物が落ちた位地を突き止め、ついにスーツケースを発見する。
ソヘの忠告を知り得るはずもないテスルは、スーツケースを開けると、そこには…。
「シーシュポス」の主要キャスト
天才工学者ハン・テスル役にチョ・スンウ。
未来から来た救助者カン・ソへ役にパク・シネ。
テスルと敵対関係にあたるアジアマートと呼ばれる組織の社長役に、「応答せよ」シリーズでお馴染みのソン・ドンイル。
テスルの兄、ハン・テサン役にホ・ジュンソク。
ハン・テスル
国民の工学お兄さんと呼ばれ、『クォンタム&タイム』の共同創業者。
毎月給与と株式配当金で通帳に数十億ウォンが振り込まれ、韓国ソウルの最高級ビルのペントハウスを所有する財閥会長だが、依然として自分自身のことをエンジニアと呼んでいる。
簡単な工具さえあれば組立や分解が出来ないものはなく、難しい問題を目の前に置くと少年のように目を光らせ、誰かが科学的ミスを犯すものなら指摘をしなければ気か済まない。天才の中の天才という頭脳、最高水準のエンジニアリング、コーティングの実力、その上優れた外見まで、まさに知徳体を兼ね備えている。
人々は彼を大韓民国の理工系の奇跡、国民のヒーローと呼んだ。しかし実際の彼は英雄とはかけ離れた利己的な性格で、自分の手で作った会社、自分のために犠牲になってくれた友人などには愛着を持たない。
そんなテスルはある日、原因不明の飛行機事故に巻き込まれ兄の死に関する真実を暴いていたところ信じられない事実を目撃することになる…。
チョ・スンウ
1980年3月28日生まれ、ソウル出身。
出演作「秘密の森」「神がくれた14日間」「馬医」等多数
カン・ソへ
未来から来た救助者。
ソウルの高層建物の間をロープで滑降し巨体の男達を素手で殴り倒し、さらに狙撃、爆弾設置、肉弾戦など出来ないことはないが地下鉄の乗り換えでは迷子になってしまう女。
バナナを皮ごと食べたり下着の中に食べ物を隠して行動したり、PM2.5の数値が1000を切っただけで“空気がキレイ”と散歩をする。国民の工学お兄さん、ハン・テスルが誰かすら分からないこの女は一体どこから来たのだろうか?
ソヘが9歳のときに戦争が起きた。軍人だった父はソヘにいろいろな生存術を教えてくれた。“もう数学や英語なんかは学ばなくてもいいから、変わってしまった世の中ではこのようなことが必要になる。”と、スポンジが水を吸い込むように生存術を見に付けたソヘ。
そんなある日、彼女は自分に残されたメッセージを発見する。“ハン・テスルを助け出せ。お前がテスルを助ければ、世界を助けられる。”と。
ソへはその言葉を信じて遠く険しい道を逆行してやってきた。彼を求めて、そして世界を救うために…!
画像引用:jtbc
パク・シネ
1990年2月18日生まれ
出演作「ドクターズ」「相続者たち」「美男ですね」等多数
パク社長
アジアマート社長。中国食料品を販売するアジアスーパーの社長。
アジアスーパーのダウンローダーを介して“密入国”した人々の定着を助けている。一種のブローカーであるが、本人は自らを“大使館”と呼ぶ。
才能に長けており良い手腕の持ち主で、密入国者たちが適応して暮らせるよう手伝っている。
もちろん、その費用や利子の利子の利子までも正確に計算して回収する。これまでの人生からの信念で、それが世の習いだと信じている。
ソン・ドンイル
1967年4月27日生まれ
出演作「刑務所のルールブック」「応答せよ」シリーズ他多数
ハン・テサン
テスルの兄。非正規職の修理業で10年前に死去した。
両親が巨額の借金を残し死去し、テサンは大学進学をあきらめ自動車整備技術を学びながらアルバイトをしてテスルを育てた。
テスルに直面する脅威を知ったテサンは、その事実を知らせようとするも精神障害患者とみなされてしまい、誰も自分を信じてくれない、とテサンは極端な選択をしてしまった。
弟のためなら地獄にでも行くことができると思っていたが、そのことによってテスルが経験する悲しみがどれほど大きいかは考えられなかった。
ホ・ジュンソク
1982年6月11日生まれ釜山出身
出演作「怪しいパートナー」「最高の離婚」等多数
その他印象に残ったキャラクター
エディ・キム
『クォンタム&タイム』の共同代表でありテスルの親友。
社交的な性格から徹底的に管理するビジネスマン的な外見まで、テスルとはすべての面において正反対だ。エディがいなかったら『クォンタム&タイム』は世界的な企業に成長することはなかっただろう。
テスルを激励し絶え間ないモチベーションを通して『クォンタム&タイム』を成長させたことに大きな自負心を感じている。テスルの問題は自身の能力にも直結するため、テスルを厳しく管理しようとする。
テ・イノ
1980年5月2日生まれ
出演作「未生-ミセン⁻」「太陽の末裔」など多数
ソン
元アイドル志望生で現在は中華料理店従業員。
田舎で農業をしたくなくて無一文で上京し、アイドル研究生生活を送るが事務所が倒産し巨額の借金を背負ってしまった。古びた中華料理屋であらゆる雑用を引き受けて働き、借金返済と故郷の家族を貧困から救うことに余念がない。
唯一の楽しみは週に一回ロトを買って金持ちになるのを夢見ること。しかしそれさえも数字が一桁すら当たったためしがない。“この世は終わってる…”そんな気持ちで暮らしていた、彼女が訪れるまでは。
チェ・ジョンヒョプ
1993年5月19日生まれ
出演作「ストーブリーグ」など
ファン・ヒョンスン
出入尾国外国人庁第7課長。元国家情報院要員。
国情院時代、野党の国会議員の傍受をしていたところ“彼”が未来から来た存在だという事実を知った。真実を隠蔽しようとする勢力にスカウトされ、未来で密入国した人たちを取り締まる帰還、取締局の設立に一役買った。
いつからか密入国者が増え始め、急にロトの当選者が増えたり株式市場が動揺したり殺人や放火などの事件が多発するようになるなど一般人は知らなかったが社会が混乱するようになっていた。
彼は現在の秩序を維持するため黙々と仕事をするのみだ。
チェ・ジョンウ
1957年2月17日生まれ
出演作「青い海の伝説」「華麗なる遺産」他多数
「シーシュポス」感想&見どころ(ネタバレなし)
韓国ドラマ「시지프스:the myth」 (シーシュポス:the myth)はJTBC開局10周年記念特別ドラマということで、一般のドラマに比べかなりスケールの大きい制作がなされたようで映画並みのクオリティに仕上がったドラマだと思います。
そんな超大作ともいえる「시지프스:the myth」 (シーシュポス:the myth)の主演を務めるチョ・スンウとパク・シネ、この2人が主演というだけ韓国ドラマファンならば観るに値するドラマですよね。
韓国ドラマ「시지프스:the myth」 (シーシュポス:the myth)の脚本家はイ・ジェイン、チョン・チャンホの共同執筆でこの2人は夫婦だそうです。
驚いたことにこの脚本は2016年から執筆されたものとのことで、一度他局で放送される予定もあったそうですが、最終的にはJTBCと契約を結び5年が経った2021年についに光を見ることになり長い年月をかけ考案をされたことからどれほど完成度が高いか期待される作品に感じられます。
さらに驚く点が「시지프스:the myth」 (シーシュポス:the myth)の制作費は驚異の約200憶ウォンと言われています。
一般的に16話~20話程度のドラマの制作費は70~80憶ウォンと言われているので、この200憶という数字がいかに大きい数字か、ご理解いただけると思います。
また「시지프스:the myth」 (シーシュポス:the myth)は完全なる事前制作であるという点が大きなポイントで、十分な時間と労力をかけ撮影・編集がされていると予想され品質の良いドラマに仕上がっているのではないかと考えられます。
ジン・ヒョク監督自身も「このような作品は一度もみたことがなかった」と太鼓判を押すほど自信満々に述べたそうです。
長い年月をかけて考案・制作され高額な製作費を費やした韓国ドラマ「시지프스:the myth」 (シーシュポス:the myth)、果たして最後までその成果を見させてくれるのか、大きな期待が寄せられています。
ドラマタイトル「シーシュポス」。
聞き慣れない言葉ですが、この単語はギリシャローマ神話から来ているそうです。
ギリシャローマ神話(=myth)に出てくるシーシュポスという人物が、ゼウスに罰を受けたときに頂上に上がるとすぐに落ちる岩を永遠に山頂に押し上げるよう罰を受けたという話があります。
このことは“何をしても同じ結果にしかならない不条理の運命”を説いているそうです。
ドラマのタイトルは、神話の中のシーシュポスが繰り返し罰を受ける様にテスルとソヘが熾烈な戦いを繰り返すことを意味しているのか…またはテスルがタイムマシンを開発することで神に逆らい人間が勝手に時間と空間をだましたことに対し永遠の処罰を受ける、と言った意味があるのか…。ドラマファンの中で様々な憶測が飛び交っており、ドラマを観終える頃にはシーシュポスの意味が分かるでしょうか?そしてその意味からどんな結末を迎えるのでしょうか…。
ちなみに古代ギリシャ語でシーシュポスは“σίσυφος”と書かれるそうですが、この最初の文字は“シグマ”と呼ばれる記号だそうです。
やはりここもドラマに少し関係しており、“シグマ”はドラマ「シーシュポス」の中でソヘがいた未来にて戦争を引き起こした悪の組織の名前になっており、“シグマ”もドラマのキーポイントとなりそうです。
主演がこの2人だということで韓国でよく言われているのは、믿고 보는 배우=直訳:信じて見る俳優、つまり“この俳優が演じるなら面白いと信じることができる演技派”と言ったニュアンスで、チョ・スンウとパク・シネが視聴者からの信頼がどれだけ厚いのかが分かる表現をよくされています。
主演のチョ・スンウは演劇やミュージカルでの経験が豊富な俳優で、ドラマだと「秘密の森」シリーズが記憶に新しく韓国ドラマファンには広く知られていると思います。
「秘密の森」シリーズでは冷徹な検事役を好演したのが印象的でしたが、そんなチョ・スンウが初めてファンタジードラマに出演するということでどのようなハン・テスルを演じてくれるのか期待が膨らみます。彼が主演というだけでドラマが一層深みのあるものに仕上がる感じがします。
もう一人の主演パク・シネは、言わずと知れた「天国の階段」にてチェ・ジウの子役を務め、その後も「美男ですね」「相続者たち」「ピノキオ」など多くのヒット作に出演し続け女優として大活躍していますよね。
そんなパク・シネが今回の「시지프스:the myth」 (シーシュポス:the myth)ではかっこいいアクションに果敢に挑戦しているのが大きな見どころ!序盤からパク・シネの迫力あるアクションに早速見入ってしまった視聴者が続出しており、スタントマン使っているのかと思うほど激しい飛び蹴りやジャンプを見事にキメていました!
パク・シネのかっこいいアクションだけでもこのドラマが映画並みのクオリティになっていると感じた人は私だけではなかったはずです!
まとめ
JTBC開局10周年記念特別ドラマ「시지프스:the myth」 (シーシュポス:the myth)。
ドラマのテーマ、制作のスケール、信じて見ることのできる俳優、どれをとっても興味深い作品です。一体私たちの世界に存在する“何者か”の正体は何なのか、テスルとソヘはどんな戦いを見せてくれるのか、一体未来はどうなるのか…。
シーシュポスの意味も含め、ドラマはまだ始まったばかりで謎だらけ(笑)ですが、期待の大きいドラマなので毎週本番死守しながら楽しく視聴したいと思います!
文:Yun
ドラマでスターが愛用(タイアップ)しています。↓